シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2021.6.23号 VOL.93
2021年SDGs国際ランキング

こんにちは。株式会社シンカの菅原と申します。

6月14日にSDGs国際ランキングが発表されました。
https://dashboards.sdgindex.org/

SDGs達成度ランキング1位はフィンランド、2位はスウェーデン、
3位はデンマークと北欧諸国がトップ3にランクインしています。

残念ながら、日本は18位と一昨年の15位、昨年の17位から
2年連続で順位を落としています。

では、北欧諸国との取り組み方の違いはどんな点にあるのでしょうか。
先日私が参加したとあるセミナーでとてもわかりやすく紹介されていましたので、
今回はそれを紹介させていただきます。

それでは、『 真価と進化 2021.06.23号』、最後までお付き合いください。



2021年SDGs国際ランキング


北欧と日本のSDGsへの取り組み方を比較する時に、
「よく国民一人ひとりの環境意識が違う」と言われていますが、
そういった関心度合いの差だけでなく考え方にも様々な差異があるそうです。

1.科学 VS 直感
北欧は科学的なサステナビリティを見据えた取り組みが活発化している一方、
日本ではまだそのような取り組みが発達しておらず、
直感的なサステナビリティを追い求めることが多いようです。


2.アウトサイドインのアプローチ
SDGsのように明確な期限の数値目標を達成するには世界の状況を理解した上で
行動するアウトサイドインの考え方が欠かせませんが、
どうしても「自分・自社・国内の状況」にSDGsを結びつけるアプローチが
多く見られるのが日本の現状とのこと。


3.ホリスティック・シンキング
SDGsは17のゴールが定められているものの、その一つ一つは繋がっています。
一つの指標を追うのではなく、すべての問題に同時にアプローチすることによって、
大きな結果が出るということを理解した取り組みが進んでいるのも
北欧的な取り組みの特徴と言えるそうです。


これらの差を実感できる'具体的な取り組みとして私が面白いと感じたのは、
デンマークの「UN17 Village」というプロジェクトです。
快適な暮らしとサステナビリティの共存を目指す村を2023年の完成を目指しているそうなのですが、
その最大の特徴は、SDGsの17の目標をすべて達成できるような村を建設するというコンセプトにあります。

・リサイクルされた建材を使用して住居を建設し、800人以上が居住可能
・100%再生可能エネルギーを使用
・様々な世代の人々が近隣と関係を築きながら暮らせる都市デザイン
etc.

環境の持続可能性に対するアプローチだけでなく、
快適な暮らしとの共存や住人の精神的に健康な暮らしを追求するという点から、
住人の幸福度も追求し、持続可能なライフスタイルを確立しようという、
プロジェクトとしての本気度を感じました。



CMを見ていても、「サステナブル」という言葉をよく聞くようになり、
持続可能な社会の実現というテーマが当たり前化していくことが嬉しく感じていましたが、
これからは、立ち止まって3つの観点を意識してみたいと考えています。


編集後記


本編とは関連はありませんが、最近読んで非常に心に刺さった漫画を紹介させてください。

それは「ミステリと言う勿れ」という漫画で推理モノとしても面白いのですが、
いじめや虐待、ジェンダーといったエンタメでは切り込みづらいテーマを
取り上げつつも、示唆的で心にしみる名台詞が多く、
読後はしばらく放心状態になってしまいました。

2022年1月から菅田将暉さん主演でドラマ化も予定されているとのこと。
ぜひご一読いただければと思います。

それでは、次回もお楽しみに!

菅原 隆