シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

SHINKA Mail Magazine

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2021.11.04号 VOL.111
仕事は生活の一部

こんにちは。株式会社シンカの菅原と申します。

私は通勤中や、家事をしている時などよくラジオを聞いています。
また、過去の放送の書き起こしを読むことも多いのですが、
本日はその中で仕事に対する姿勢に関して示唆に富んだエピソードを紹介させていただきます。

それでは、『 真価と進化 2021.11.4号』、最後までお付き合いください。



仕事は生活の一部


ご紹介するのは、音楽プロヂューサーやラジオパーソナリティなど
マルチに活動されているジェーン・スーさんの『ジェーン・スー生活は踊る』の悩み相談コーナーです。

なぜこのエピソードをメルマガでご紹介しようと思ったのかというと、
僕が就職活動をしていたときに、教わった「仕事の選び方」の方法論とは考え方が全く違うのに、
すごく腹落ちさせられる説得力を感じたからです。

悩み相談コーナー「相談は踊る」に22才男性のリスナーから以下の相談が投稿されました。

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相談は「自分にはどんな才能があるのかわからない。そもそも才能ってなんなのか?」です。
思春期の中学生のような悩みで恐縮ですが、自分はいま22才。この春、大学を卒業して
いま一応フリーターみたいな立場です。いままで22年生きてきた中で、
学校の先生になりたいとか、バスケの選手になりたいとか、映画関係の仕事をしてみたいとか、
ちょっとだけお笑い芸人になってみたいとか。いろいろな夢というか目標がありましたが、
たぶん死ぬほどそれに向けて本気で努力をしたことはないと思います。

いつか自分に向いている仕事、自分の才能を活かせる仕事に就きたいなという
フラフラな状態で就職活動をしなかったのですが、先月実家に帰った際、
これまでいい意味で放任主義だった父親から
「どんな仕事でもいいから一度就職してみろ。それでその仕事が自分に向いていないなら辞めてもいい」
と言われました。(中略)
お三方ともある意味特殊なお仕事をされていますが、自分の才能というのは意識したことはありますか?
どのタイミングでこれが自分の才能を活かせる仕事だと意識しましたか?
ここまでメールを書いてみて、改めて自分には何の才能があるのかと考えている時点で
何の才能もない証拠だなと思いつつ、そんな情けねえ自分にアドバイスをいただけると
嬉しいです。よろしくお願いします
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この相談に答えたのが、当日ゲストとして出演していた木梨憲武さんです。
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(木梨憲武さん)
「まあ、本当にこのリバティーくんのお父さんと全く同じことを言っていますけども。
どこに就職するのか、何が好きなのかっていうのは、いまちょうど探している最中じゃないですか。
この年代。勉強をし続けるのか、就職をするのか。それも自由だとは思うんですけども。
(中略)
まあ映画関係とかバスケ……スポーツの場合はそれでご飯を食べていけるかどうかの、
技術も努力もあるとは思うんですが。自分がラジオで働きたいな、放送作家になりたいな、
出る側のDJになりたなっていうのも含めて。現場に行って、
そちらの先輩たちといい感じの出会いがあれば、これはそっちが好きになっていくんですよね。
(中略)
そうやって、その仕事が好きなのか、この先輩が好きなのか、
ぼんやりダブるとすごくいいかもしれないですね。結構先輩のモノマネから入るとかね。仕事の仕方の。

(ジェーン・スーさん)
だからリバティーさん、私がいまノリさんのお話を聞いて「そうだな」って思ったのが、
「才能に基づいた人生の生き方をしなきゃいけない」って思ってらっしゃると思うんですけども。
それじゃないんですよね。もっと「生活」ですよね。
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ジェーン・スーさんがまとめとしてお話しされていますが、
「才能や技術は後から育てていけばいい・仕事とプライベートを分けて考えず、
環境や一緒に働く人に馴染み、好きになることが大事」というメッセージがすごく含蓄があると感じました。

「仕事は生活の一部」というとどこかワーカホリックな印象を受けますが、
プライベートで豊かな人間関係を作ろうとするように、仕事に取り組むことの大切さが、
木梨憲武さんやジェーン・スーさんにとって馴染みのある考え方なのだと思います。

また、環境を選ぶという視点だけではなく、
周囲の人に馴染むために能動的に行動する大切さを説かれており、
自分が働きやすい環境を自ら作っていく姿勢の重要性を
木梨憲武さんがこれまでの人生経験を踏まえたアドバイスとして話されています。

Z世代は、会社が個人を守ってくれるわけではないため、
時代を生き抜くスキルを身につけなければならないという
強迫観念が根底にある就業観が強く働いており、
採用市場が売り手優位だからこそ、自分の強みを生かして会社を選ぶという視点が
どうしても強くなりがちだと感じています。

自分自身への戒めとしても、若い世代と話すときに伝えていきたいポイントとしても
仕事は生活の一部という考え方、環境に馴染むための積極的な姿勢を
大切にしていきたいなと感じました。


編集後記


今回のメルマガを執筆するにあたり、
「みやーんZZ」さんのラジオ書き起こしブログを引用させていただきました。

メルマガ本文からは割愛しましたが、
お悩みメールを投稿したP.Nリバティーさんは、
この後木梨憲武さんの紹介で映画制作現場で働くことになったそうです。

一人の若者のシンデレラストーリーとしてもすごく素敵な話なので、
ぜひ下記URLからご覧になってみてください。
https://miyearnzzlabo.com/archives/49657


それでは、次回もお楽しみに!

菅原 隆