シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2022.5.18号 VOL.137
使い切るということ 『 真価と進化 2022.5.18号 』

こんにちは。株式会社シンカの稲村と申します。

ゴールデンウィークが終わって1週間以上経つというのに、うちにはつい先日まで
ゴールデンウィーク中に買った食材が残っていました。平日、毎日は料理らしい
料理はしないので、「○○を作る」という目的で、それ用の食材を購入するのですが、
材料を残しても近日中に料理出来るか不確定なので、使う量が多くなって、
高くついてしまう事を何とかしたいと思った結果です。

いわゆる常備野菜などの基本の食材を揃えて置き、ちょっとずつ変化のある食材を足して
アレンジしながら回していくという、毎日料理をされている方にとっては普通のことに
挑戦したわけです。そして食材はゴールデンウィーク中に使い切る事が目標でした。

そんな中、前に観たドラマの影響もあり「ちょうど使い切るってどういう事だろう」
と考えたので、ちょっとご紹介させていただきます。

それでは、『 真価と進化 2022.5.18号』、最後までお付き合いください。



使い切るということ


最初からわき道にそれますが、基本の食材や調味料を常備しようと思ったきっかけは、
もう一つありました。よくテレビなどで、「○○に冷蔵庫で余っている△△を
ちょい足しすると驚きの美味さに!」といった事が紹介されます。
そんな時、「うちには△△なんて余っていない、試したいならわざわざ買って来なくては…。
あぁ、世間並の食環境じゃないなぁ」と虚しく感じることがあったのもきっかけでした。

さて、本題です。例えば、かぼちゃを買ってきたとして、
劣化する前に食べきっただけで、使い切ったと言えるでしょうか?
第一段階としては、それでも良いと思いますが、まだまだです。

以前、弊社の全社会で「もったいないクッキング」という懇親会も兼ねたイベントをやったことがありました。
村井がメルマガで紹介したこともあったのですが、食材の廃棄を極力出さないことに
拘ったものでした。チーム対抗で、調理前の食材の重量と調理後の廃棄物の重量との比率+α味で
勝敗を決めるのです。卵の殻を、家に持って帰って肥料にするから廃棄分には
入れないと言うほど勝負にこだわり、大変盛りあがりました。

かぼちゃは、皮や種、わたなど、捨ててしまう部分が多い印象があると思いますが、
実はそれ、全部食材として使いきれるんです!
料理僧で“お寺ごはん”のレシピ本も出されている青江覚峰さんの料理教室の記事からご紹介します。

皮は、ポタージュやスイーツなどをつくる時はつい捨ててしまいがちではないでしょうか?
ちょっと待ってください。それ、きんぴらに出来ます。
千切りにして、人参やゴボウと同じように作るだけです。

わたは、味が濃くてやわらかいので、実はとてもおいしい部分!
ミキサーにかけてペーストにするとポタージュなどのスープや、ソースとしても使えるようになります。

種はトッピングなどに使えます。種の中の方にあるやさしい緑色の部分、
グラノーラなどにも入っているのを見たことがあるのではないでしょうか。

余すことなく使い切るには、習慣にしたい工夫があります。
一旦バットによけておくことです。

実は、レトロブームに乗って昔ながらの琺瑯のバットを買ったところでして、
この一次よけの使用法以外にも、その便利さを感じているところでした。
これまで、洗い物が増えるのが嫌で、まな板の端や皿でこぼれないように
チマチマ作業していたのですが、バットを使った方が、大胆に作業が出来き
洗う手間を凌駕するほど作業効率が上がりました。

メインの料理では不要な部分を、“無意識にゴミ箱に入れてしまう”か、
“バットに一旦よけておき何に使えそうか考える”か、このちょっとした
意識の差が食材を使いきる上でとても大切なのだそうです。

廃棄されがちな部分は、栄養が豊富とも聞きます。フードロスの観点だけでなく
このところの、食品値上がりへの対策としても、使い切るということを心掛けたいと思います。

参考:more felissimo 食材のつかいきれる限界はどこ? 料理僧青江さんによる料理教室
https://www.felissimo.co.jp/more/post_1765/



編集後記


ちなみに、「使い切るということ」を考えるきっかけになったドラマは、
吉田鋼太郎さん主演の『おいハンサム!!』でした。
しかし、このドラマでは「何が何でも使い切ろう!」と言っているのではありません。
人生観のお話しでした。

冷蔵庫の隅の「残り7センチのネギ」。それを使い切ろうと冷蔵庫の材料の地図を
頭に入れて頑張ると疲れる。ある時点で、ぴったりだったとしても明日から どうする?
やり残しを恐れずに前向きに生きろ!前向きに倒れろ!

重たい雰囲気のドラマでないだけに、かえって刺さりました。

うちの冷蔵庫も、ゴールデンウィーク中にぴったり収支が合う事は無く、
無理なく前向きに料理を継続することになりました。

それでは、次回もお楽しみに!

稲村 祥子