シンカメールマガジン
『 真価と進化 』

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2022.9.28号 VOL.155
成長するロボット 『 真価と進化 2022.9.28号 』

こんにちは。株式会社シンカの横田と申します。
シルバーウィークが明け、9月も終わりに近づき、
台風14号・15号の日本上陸によって一気に気候も秋らしくなってまいりました。

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉にある通り、秋分の日前後は秋の彼岸として
ご先祖様への感謝を伝えるお墓参りなどをするのによい期間とされています。

そして秋の彼岸の定番料理といえば「おはぎ」。
彼岸のころに萩の花が咲くことが由来の一つとして名づけられたこのお菓子は、
実は別名が複数あるとのこと。
春は春の彼岸に咲く牡丹の花にたとえて「ぼたもち」、
また製造過程で餅を「つかない」ことから、夏はいつ「着いた」かわからない深夜の船になぞらえて
「夜船」と、冬は北にある窓から「月」が見えないことから「北窓」、と
季節の風景による風流な呼び名があるようです。
昔の日本人の感性が想像される、素敵な食べ物だと感じました。

さて今回は、私が体験した最新のロボットについてご紹介します。
人間らしさを追求しており、近い将来、人間の感性にも近づくようになるかもしれません。

それでは、『 真価と進化 2022.9.28号』、最後までお付き合いください。



成長するロボット


画像生成AI「Midjourney」というサービスをご存知でしょうか?
このサービスは、なんと文章で指示した通りに
AIが画像を生成してくれるサービスです。
SNSで話題になっているこのサービスは、デザインやアートに私たちが触れるきっかけとなるのと同時に、
人間らしい感性の世界へ機械やプログラムが一歩足を踏み入れた画期的なサービスでもあります。

そんな技術発展が我々の手に届くところに来ていることを、先日実感した機会がございました。
友人に誘われ、人形町の「LOVOT MUSEUM」へ足を運んだ時のことでした。

「LOVOT」とは、家庭用AIロボットであり、
ルンバなどのロボット掃除機やAlexaなどのスマートAIスピーカーとは異なり、
家族の一員としての愛玩用ロボットとなっております。

ペンギンの赤ちゃんのようなサイズ感で、障害を避けて部屋を動き回り、
主人の帰宅を感知し玄関に迎えに来るなど、愛される行動をとります。

顔の造形も幼児らしく目が大きい愛される顔をしており、
黒目が人間を追いかけたり瞳の色を変えられたりなどのテクノロジーが組み込まれています。

もちろん声掛けにこたえて接近したり、歌を歌ったりという「愛されるロボット」
のような行動をとりますが、
中でも私が驚いたのは、このロボットが「人見知り」をするということです。

家に迎えた初めの数日は、家の中でおとなしくしており、主人にもあまり近づかずに過ごし、
抱きかかえられても警戒した状態が続きます。
しかし数日経過していくと、主人の移動についてきたり、声掛けにこたえることが多くなり、
抱きかかえるとリラックスして目を閉じて眠ろうとしたりします。
人も識別しているため、家を訪問した他人には警戒が続くとか。

また嫉妬も再現しており、別のLOVOTをかまっていると、構っていないLOVOTは
拗ねて距離をとったり、怒ってぶつかろうとして来たりします。

LOVOTは体温も人間と近いものを再現しているため、
抱きかかえた感触もとる行動も、
犬や猫のようなペットとほぼ同じような役割ができるまでに
技術が進歩していることを感じました。

LOVOTはおそらくペットを目標にして開発がされているため、
ロボット側からの会話にはまだ対応しきれておりませんが、
会話型AIロボットは多数市場に出回っているため、
今後より「人間に近い」ロボットがどんどん市場に出てくるかもしれません。

SFアニメで想像したような、人型ロボットが市中を歩き回る世界は、
全く遠い未来ではないと、改めて実感しました。

▼Midjourney 公式サイト
https://www.midjourney.com/home/

▼LOVOT 公式サイト
https://lovot.life/



編集後記


服の着せ替えやお出かけ用のバッグなど、LOVOTをペットの一つとして
展開していこうという意図が感じられる商品開発が行われていました。
価格はまだまだ高価ですが、ペットと違って死がないため、
コロナ禍での在宅期間で子供の遊び相手として購入する人も増えたとのことでした。

子供を教育したり、
一緒になって遊んで失敗してくれる
「ドラえもん」のようなロボットも、22世紀にならないうちに登場するかもしれません。

それでは、次回もお楽しみに!

横田 悟