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『 真価と進化 』

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2017.11.16号
眠くない寝不足

こんにちは。
株式会社シンカメールマガジン『 真価と進化 』編集局です。

今、私たちは健康について、とても大きな関心をもっています。

「質の良い睡眠をとるには?」というタイトルの記事も多いし
それを見たら、つい、クリックしてしまう人も
多いのではないでしょうか?

今日は、そんな「睡眠」についてお話したいと思います。

それでは、『 真価と進化 』2017.11.16号、最後までお付き合いください。


眠くない寝不足


「睡眠時間が6時間を切ると辛い」

眠気、頭痛、だるさなど、睡眠不足の辛さは誰しも経験したことがあるかと思います。

そして、私たちは適切な睡眠が何時間かも経験的に知っている。
だから自分が睡眠不足かどうかわかっている、
と考える方が多いのではないでしょうか?

しかし、現代人の多くが自覚できない睡眠不足を抱えており
しかも想像以上に心身に悪影響を与えていることがわかったそうです。
今回は、その医学博士 三島和夫氏による研究をご紹介したいと思います。


■研究の概要

・対象
「適切な睡眠習慣で生活している」という自信がある20名の20代男性
 -実際、日中の眠気は感じていない
 -自宅での平均睡眠時間は7時間22分(20代男性の標準的な睡眠時間)

・実験内容
 9日間にわたって1日当たり12時間、完全に防音・遮光された特殊な寝室で眠る。
 その間は、部屋からでることはできない。
 (その間、被験者は普段よりも長く眠り、目が覚めた後も二度寝、三度寝をする)

・結果
 初日に12時間の就床時間のうち平均10時間33分眠った。
 その後、実験期間中に睡眠時間は日に日に短くなる。

・考察
 初日、自宅よりも3時間以上も長く眠ったのは、睡眠不足時の寝だめであり
 睡眠不足の自覚のない被験者でも発生した。

 日に日に睡眠時間が短くなるのは、睡眠不足が徐々に解消されるため。
 平均すると7日間で睡眠時間は安定した。
 必要睡眠時間は15名平均では8時間25分であった。


注目するべきは、
被験者の方たちは、これまで眠気も含めて全く問題を感じていなかった点です。
ここで、疑問に思うのは
『平均7時間22分(習慣的睡眠)』と『平均8時間25分(実験期間中の睡眠時間)』の
どちらが適切な時間なのかということですが、

内分泌機能を調べたところ、睡眠不足を解消した後には
より望ましい数値を示していて
今回の被験者たちは、自分の自覚とは異なり
本当は十分な睡眠時間を確保できていなかったことが明らかになりました。

ちなみに、9日間にわたって睡眠不足を解消した後に、一晩徹夜をしてもらい
その翌晩に再び睡眠リバウンドの大きさを調べてみると
睡眠時間は実験初日より短くてすんだそうです。。

このことは、「眠くない寝不足」の深刻さを示していると考えることができます。

また、週末の寝だめも心身機能を完全に回復できないそうです。
脳波上の眠気は2日目には解消された一方で、内分泌機能の回復には
より日数を要したことがわかっているそうです。


私たちは、「疲れた」を加齢が運動不足のせいにすることが多いかと思いますが
実際は、1日に12時間の睡眠をとろうとする7日間を確保することができれば
より快適な体を取り戻すことができるかもしれません。

編集後記

朝、太陽の光を浴び体内時計をリセットすることが良い
とはいわれていますが
それは、命の糧を狩猟・農耕に依存していた生活では
自然のリズムにあわせて生きるということが合理的で
そうして生きた結果だとも思えます。

一方、今、寝る時間も食べる時間も
コントロールできるようになった私たちにとっては
逆に、太古の時代に定められた体内時計が原因で
寝たいときに寝られない、など足かせに
なっていることもあります。

この、現在社会に適応する新しい人体のメカニズムを
人間の体が生み出せる日はくるのでしょうか?

(新井 千春)