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『 真価と進化 』

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2018.11.28号
「頑張っている」は評価に値するか

こんにちは。株式会社シンカの山内と申します。
 
私の地元札幌では、つい先日ようやく初雪が観測されました。
雪国出身の方には、あるある話かもしれませんが、
東京のほうが体に刺さるような寒さで、苦手な方も多いのではないでしょうか。
それは空気が乾燥しているからで、湿度が高いほど、発汗作用がさえぎられて
体に熱がこもるからのようです。
 
乾燥は風邪やインフルエンザの大敵でもあります。
湿度にも注意して過ごしていきましょう。
 
それでは、『 真価と進化 2018.11.28号』、最後までお付き合いください。


「頑張っている」は評価に値するか


「会社経営で一番大事なことは何ですか?」
 
この問いに一言で答えるならば、読者の皆様はなんと回答されますか。
・利益を出し続けること
・株主に還元すること
・社員を幸せにすること
など、それぞれの立場や価値観に沿った回答が返ってくるでしょう。
 
『日本でいちばん大切にしたい会社 坂本 光司 (著)』には、
地方の中小企業が多く取り上げられています。
社員やその家族を大事にする経営方針を掲げている企業が、
結果的に好業績をもたらしているという示唆が与えられています。
 
会社経営とはどうあるべきかについて、いつも考えさせられます。
 
古くから日本に根付いている、「三方良し」の精神が改めて脚光を浴び、
これからの企業経営は、SDGsの広がりにも現れているように、
「持続可能な社会」の実現に反する事業やサービスは、
受け入れられない世の中になりつつあります。
 
では、昨今多くの企業が進めている「働き方改革」は、
社員にとって、どのような位置づけになっていくのでしょうか。
 
「社員のワーク・ライフ・バランスを高めるために、残業抑制を行い、
働く時間を20%短くしたら、そのまま比例して業績も20%落ちた」
というリアルな恐ろしい話も最近耳にしました。
 
業績が落ちれば、社員に対する十分な還元もできず、
将来に向けた投資原資も生まれせん。
そして、そのような右肩下がりの状況のなかでは、
たとえ直近の働く時間が20%削減されたとしても、
社員は長期的な幸せを感じられないのではないでしょうか。
利益も、株主還元も、社員の幸せも実現できません。
 
家族とは、存在だけで尊いものであるように感じます。
でも、会社経営において、社員は存在してくれているだけでは食べさせていけない。
 
ただ、現時点で私なりに導き出したキーワードは、
『支え合い』と『自律』です。
 
時々、学生から「なぜ働くのですか?」という問いをもらうことがあります。
私は、「一人では生きていけないからです。」と答えています。
 
貨幣経済のなかではあまり感じられないかもしれませんが、
隣のおうちが野菜をつくっていて、自分がお米をつくっていたら、
お互いに交換をする。どちらかが困っていれば、手を差し伸べる。
働くとは、突き詰めれば、単純に、上記のような『支え合い』のなかで
生まれる行動なのだと思います。
 
お互いがお互いにできること、得意なことで貢献をし、お互いに生かされている。
 
社会の変化がより一層スピード感を増し、人生100年時代のなかで、
個人は、貢献をし続けるために学び続けなければなりません。
経営陣も、社員を幸せにするために、付加価値の高い事業をつくらなければいけません。
 
結果的に、その事業がもたらす恩恵により、社会全体の幸福度が上がり、
社員はその組織で働く意味を見出し、貢献感と成長実感からくる幸福を
得ることができます。
 
「頑張っている」だけでは、相手への貢献にはなりません。
「頑張っている」ベクトルが異なるなら、修正してあげること、
「頑張っている」けれども成果が出ないならば成果が出るように工夫すること。
 
「働き方改革」は、社員への「甘やかし改革」ではありません。
 
能力やスキルには差があるかもしれませんが、
フリーライダーは許されず、それぞれが自分の能力を最大限に発揮すること、
「頑張り」の精神論から脱却し、「成果」に向けて、
『自律』的に『支え合う』ことが必要だと思うのです。

編集後記

先日、上野の森美術館で開催されている、フェルメール展に行ってきました。
 
これもあるある話かもしれませんが、
東京の美術館は、作品よりも人の後頭部が視界に入る時間が長く、
普段はあまり気が乗りません。
 
今回は事前予約制ということで、期待していたのですが、
やはり混雑は想像以上・・・。
 
人だかりをかいくぐって、
「光の魔術師」とも称されるフェルメールの作品をじっくり味わってから
外に出てみると、光の輪郭がいつも以上にくっきりと見えました。
とても不思議な感覚でした。
 
同じ空間も、視点や心が変われば、見える景色は変わってくるのですね。
 
それでは、次号をお楽しみに!
 
(山内 綾子)