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『 真価と進化 』

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2019.08.08号
あなたも1日にお茶碗1杯分の食べ物を捨てている?!

こんにちは。株式会社シンカの四戸と申します。
今月6日、2018年度の日本の食料自給率が発表されました。
カロリーベースで37%と前年度から1ポイント下がり、過去最低の数値となりました。
 
自給率は日本中で出回っている食材のうち、実際に食べられた
日本産食品の割合で算出されることだ。つまり、計算には「廃棄食料」
も含まれ、食べ残しなどの無駄な食材が増えれば増えるほど
自給率が下がってしまう仕組となっています。
 
今回はこの「廃棄食糧」を減らすには何ができるのかについて
一部の取り組みをご紹介させていただければと思います。
 
 
それでは、『 真価と進化 2019.8.8号』、最後までお付き合いください。


あなたも1日にお茶碗1杯分の食べ物を捨てている?!


日本では、本来食べることができる食品が捨てられることを「食品ロス」
と読んでいます。
 
<世界>
●食料廃棄量は年間約13億トン
●人の消費のために生産された食料のおよそ1/3を廃棄
(国連食糧農業機関(FAO)「世界の食料ロスと食料廃棄(2011年)」)
 
<日本>
●食品ロス量は年間646万トン(平成27年度推計)
≒国連世界食糧計画(WFP)による食糧援助量(約320万トン)の2倍
●毎日大型(10トン)トラック1,770台分を廃棄
●年間1人当たりの食品ロス量は51kg
≒年間1人当たりの米の消費量(約54kg)に相当
 
日本の食料自給率が低いことは国民皆認識していると思います。しかし
自分一人くらい捨ててしまっても大丈夫。という意識の積み重ねが
問題を拡大させています。
 
この状況を受け止め、日本では2019年5月に「食品ロス削減推進法」が
成立されました。
食品ロス削減のために国・地方公共団体・事業者の責務、消費者の役割、関係者相互の連携協力
を推進するための基本的な主旨をまとめた内容になっています。
 
法案が可決されたからこれで一安心かというと、当然そんなことはありません。
日本に先駆けて2016年に食品ロスにまつわる世界初の法律を成立させた
フランスを例にあげて、専門家の小林氏は以下のように語っています。
 
 
 日本でも、食品ロスを減らすために立法すべきという意見もあり、
 私もそのように思うことがあった。しかし、2017年2月に英仏の調査
 に出かけた際、フランスの行政機関であるADEMEやフランスフードバンク
 への取材より「法律ができたから変わるわけではなく、法律成立前から
 別の制度や国民意識が整っていた」との指摘は印象的であった。
 では一体日本では何をどこから手をつければいいのか、という課題を
 提示するトピックとなった。
    
 出典:『改訂新版 食品ロスの経済学』小林富雄著
 
 
食品が大量に廃棄されることは、大量に生産されているからだと思われがち
ですが、日本の食品廃棄のおよそ半分は家庭から算出されています。
また、「大量生産で余った分は寄付すればいい」という考え方もありますが
寄付をする/してもらうの環境にも限界があることが想定されます。
 
消費者が、自分ごとの視点をもって「この食品は本当に買わないといけないのか?」
と自らの行動を問い直していかなければなりません。
 
最後に、国内外の食品ロス対策についてご紹介して締めくくりたいと思います。
 
フランス:「食品廃棄禁止!捨てずに家畜飼料へ」
→フランスでは一定規模のスーパーでの賞味期限切れ食品廃棄を禁止し、家畜飼料にあてている。
 
フランス:「家庭で鶏を飼いましょう!卵も手に入って一石二鳥!?」
→同じくフランスでは、各家庭で鶏を飼育しようというプロジェクトが推進
されている。あくまで任意だが家庭で排出された生ごみを飼料にし、
循環を促している。
 
スペイン:「“連帯冷蔵庫”で食料をシェア!」
→バスク自治州では、貧困者への食糧援助もかねて「連帯冷蔵庫」を設置。
家庭や飲食店で余った食品を自由に格納し共有している。
 
日本でもフードバンクやフードシェアリングのサービスが存在しています。
まずはどのような取り組みがあるのか知るところから始めていきたいと思います。
 
<参考>
「食品ロス」の原因とは? 軽減に向けた日本と世界の取り組み
https://smartagri-jp.com/agriculture/248
 
食品ロスの削減の推進に関する法律
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/promote/

編集後記

現在、弊社ビジョンに向けた「オトナの社会科見学」の取り組みの一環で
「循環型生活・循環型社会を作ること」をテーマに新規事業案を考えています。
様々な調べものをする中で、本テーマの「食品ロス」を身近に感じ
取り上げました。
 
「食品ロス」という言葉自体は老若男女に親しみやすく、食糧廃棄の状況
に関心をもってもらうにはうってつけなのだろうと思います。
一方で、「食品ロス」の実態は「食べ物を捨てている」という私たちの行動です。
言葉が先行して、その事態の重みが置いてけぼりにならないように
さらに理解を深め行動に移していきたいと思います。
 
それでは、次号をお楽しみに!
 
(四戸 裕歩)