2019.09.18号
あなたにとって大切にしたい会社とは?
こんにちは。株式会社シンカの吉岡と申します。
先週からだんだんと明らかになってきた、台風15号の影響による各種被害。
台風上陸の翌日には私自身も公共交通機関の乱れに遭遇し、
大変な1日になった・・・と思っていましたが、
連日報道される被害状況を見ると、そんなことは比較にもならない程、
大変な思いをされている方々ばかり。
台風で被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げると共に、
停電や断水等、まだまだ不便な生活を余儀なくされている方々の
一日も早い復旧をお祈りしております。
今回は、こちらのメールマガジンでも何回か登場しました、
弊社社内研修「オトナの社会科見学」での気づきをご紹介したいと思います。
それでは、『 真価と進化 2019.9.18号』、最後までお付き合いください。
あなたにとって大切にしたい会社とは?
弊社では年に2回、興味のあるテーマ(社会問題等)でグループを作り、
グループごとに見学先を決めて、そこで得た学びや気づきを全社で共有する
「オトナの社会科見学」という研修を実施しています。
今回、私(たち)は「日本でいちばん大切にしたい会社」をテーマに選び、
見学をしてきました。
とは言うものの、このテーマで集まった私たちの中に
最初からそれらの会社のイメージがあった訳ではなく、
「働き方改革」がキーワードになっている昨今、
「日本でいちばん大切にしたい会社」とはどんなものなのかを
知りたいという思いから、皆、このテーマを選んでいました。
ですから当初、何から始めよう?という状態でいたところ、
ちょうど近々ProFuture社(HRプロ)で
「日本でいちばん大切にしたい会社」著者の坂本光司氏の講演が
あるというので、渡りに船とばかりにまずは講演を聞くことにしました。
その講演で、また著書の中で、坂本氏が繰り返し述べていたのは下記でした。
『企業の使命とは、企業に関係する「5人」を幸せにすることであり、
業績や企業の成長は、それを実現する為の手段にすぎない。
「5人」とは大切な順に、社員とその家族、社外社員とその家族、
現在顧客と未来顧客、地域住民とりわけ障がい者などの社会的弱者、
出資者・支援機関である。』
これだけを聞くと、
「幸せと業績が両立しないから悩んでいるんだ・・・」
「最低限の業績ですら精一杯なのに、どこにそんな余裕が・・・」
という声が聞こえてきそうです。
実際、講演を聞いた私たちも坂本氏が語る障がい者雇用のエピソードに
心を打たれながらも、では自分たちにできるのか?と問われれば
「できる」とは言い切れない、そんな状態でした。
そんなとき、先述の講演の主催企業であった、日建リース工業株式会社(※)の
関山社長が講演の中で話された言葉が、非常に印象的なものでした。
『健常者を前提とした職場は、障がい者には働きづらい。
一方で、障がい者を前提とした職場は、健常者にとっても働きやすい。』
※日建リース工業株式会社
建設業界向け仮設資材、オフィス備品、物流機器、介護用品などの
レンタル事業を展開する、総合レンタル企業。
2018年4月から、自社で扱う仮設資材を活用した新規事業として、
農業を通じた障がい者の就職サポート、また企業に対しては
法定雇用率達成を支援する「はーとふる農園」事業を開始。
見学も受け入れているとのことだったので、講演を聞いた後日、
早速、この「はーとふる農園」に見学に行ってきました。
そこでは、腰をかがめての重労働になりがちな農作業を、
腰の高さの砂栽培にすることで、体力的なハードルを軽減。
また、障がいの内容に合わせた(仕事の)チーム編成や、
精神保健福祉士による業務フローの設計によって、
障がい者雇用の中でも企業に敬遠されがちな精神障害や知的障害の方々が
一生懸命働く姿がありました。
そこで感じたのは、
「既存の枠組み(会社の制度やシステム等)に従業員を
当てはめようとするからうまくいかないのではないか」
「『各人には個別の事情がある』という前提の上で、会社運営や働き方を
再定義すれば、実はできることがあるのではないか」
といったことでした。
例えば、今までの制度やシステムを「正」や「基準」としてしまった場合、
そこから外れた対応や配慮等は、ややもすると今までの制度やシステムに
(頑張って)合わせてきた人からすれば、不公平に映るかもしれません。
ただ、今までの制度やシステムが、本当に、そうした人たちにとっても
ベストなものなのでしょうか。
・就業者における障がい者(障がい者手帳を持つ人)の割合は約5%、
障がい者手帳を持たない精神障がい者等を含めると9%程度。
(国立社会保障・人口問題研究所「障害者の人口構成と
雇用拡大への課題」2016年を基に特別集計)
・がん羅患者のうち、就労可能年齢で羅患する割合は約33%。
(厚生労働省「がん患者の就労や就労支援に関する現状」2010年)
その他、育児や介護といった家庭の事情を抱えることになったり、
更に人生100年時代に代表されるように、高齢となっても働き続けることが
当たり前になりつつあります。
そうした中、こうした「個別の事情」に一度も遭遇せずに
最後まで働き続ける人が、いったいどれくらいいるのでしょうか。
メールマガジンのタイトルにも掲げた、
「あなたにとって大切にしたい会社とは?」
私にとってその答えは
「個別の事情に縛られず、それぞれの得意なこと、できることで
力を発揮できる会社」
であり、そうした会社を1社でも多く増やす為に、
これからもできることを探していきたいと思いました。
皆様は、どのようにお考えでしょうか。
編集後記
ちなみに、9月1日は「防災の日」。
「防災」について考えた方も多かったのではないでしょうか。
我が家でも改めて防災グッズを確認したり、避難場所を確認したりと
いつか来る「その日」に向けて準備したつもりになっていましたが、
今回の台風15号での被害の様子を目の当たりにすると、
まだまだ準備不足の点が多いことがわかりました。
防災グッズや避難所のおかげで、喫緊の身の安全は守れたとしても、
その後の生活で家がつぶれていたら?
家は残っていたとしても、停電が続いていたら?断水が続いていたら?
災害に遭った時の防災はもちろんですが、その後の生活をどうしていくのか、
シミュレーションをしておくと、少しは落ち着いて行動ができるような
気がしました。
それでは、次号をお楽しみに!
(吉岡 佑里子)