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『 真価と進化 』

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2019.10.30号
人と地球に優しくない日本の野菜たち

こんにちは。株式会社シンカの分部と申します。

はじめに この度の台風の影響により被災された皆様に、
謹んでお見舞い申し上げますと共に、
皆様の安全と、一刻も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

想定外の自然災害が頻繁に起こり、
地球規模の環境変化を実感する今日この頃。
漫然と日々を過ごすのは容易いですが、この変化を受け止め、
未来視点で考えていく必要性があると感じます。

日本人は「メイドインジャパン」に誇りをもつ国民だと思いますが、
実は勘違いだったのでは!?と思わざるを得ない意外な事実をお伝えします。

それでは、『 真価と進化 2019.10.30号』、最後までお付き合いください。


人と地球に優しくない日本の野菜たち


「日本の食材は安全である」
みなさん、そう思ってる方が多いのではないでしょうか。
私もそうです。スーパーで野菜を買う際に、
国産であれば大丈夫、と信用しきって購入しています。

でも実は、そう思っているのは日本人だけらしいのです。
世界からは「日本の野菜は危険だ」と思われているそうです。
この事実は、なかなかショッキングです。

『日本農業再生論(著者:木村秋則・高野誠鮮)』によると、
それは原発事故による放射能汚染の風評被害をさしているわけではなく、
それよりも、野菜の「硝酸態窒素」の問題とのこと。

硝酸態窒素とは、化学式で言うとNO?-Nで、酸化した窒素のことです。
植物にとっては、成長のために必要不可欠なとても重要な栄養素。
しかし人間にとっては、過剰に摂取すると、酸欠を引き起こして最悪死に至ったり、
発がん性物質のもととなったり、糖尿病を誘発するなどと言われている恐ろしいものです。

化学肥料・有機肥料を問わず、多くの肥料を与えて栽培した野菜には、
多くの硝酸態窒素が蓄積されてしまっている状態です。
つまり「有機野菜だから絶対安全だ」というわけではないということです。

EUでは、硝酸態窒素に対して厳しい規制があり、
基準値がおよそ3,000ppmと決められていて、それを超える野菜は市場に出せないとのこと。
日本は基準がなく、野放し状態。
著者がスーパーのチンゲン菜を調べたら、なんと1万6,000ppmもの数値だったそう。

また、化学肥料や農薬の使用量は、世界で1位2位をあらそう日本。
ヨーロッパでは、日本に渡航する際に渡すパンフレットに、
「日本へ旅行する皆さんへ。日本は農薬の使用量が極めて多いので、
 旅行した際にはできるだけ野菜を食べないようにしてください。
 あなたの健康を害するおそれがあります」
と書かれてあるそうです。かなり強めの警告に感じます。


化学肥料・農薬を使わない有機野菜のほうがいいというイメージは浸透していますが、
日本の耕地面積に対する有機農業面積の割合は、実はまだ0.2%しかありません。
世界の中でも圧倒的に遅れています。
そして値段が高いため、一般家庭の食卓に並びにくく普及が遅れています。

化学肥料・農薬をつかった慣行栽培と、有機栽培の大きな違いは、
実は身体への良し悪しではなく、環境保全にあります。
有機肥料とは「天然の農薬」といえるのだそうです。

硝酸態窒素を避けるためには、無肥料栽培・自然栽培がベストですが、
有機栽培よりもさらに栽培方法が難しいのが現状です。


さらには、硝酸態窒素が蓄積された土壌は、
一酸化二窒素(N?O)を多く排出する傾向にあります。
この一酸化二窒素とは、温室効果ガスのことで、
つまり、地球温暖化に大きく影響を与えているのです。


いままで、形も大きさも均一で、虫食いのない、綺麗な野菜が当たり前でした。
しかしそれでは、持続可能とは言えないようです。
地球の恵みに支えられている一消費者として何を選択するのか。
一人一人が考えていく必要があると感じます。

編集後記

ご紹介した自然栽培(自然農法)とは、
「不耕起(耕さない)、不除草(除草しない)、不施肥(肥料を与えない)、
 無農薬(農薬を使用しない)」を特徴とする農法です。
※福岡正信などが提唱

メリットは、栄養素がたっぷり含まれた皮ごと食べることができたり、
肥料を使わないため過剰な窒素によるえぐみがでにくく優しい味わいであること。

デメリットは、成長スピードが遅いことや、形・大きさにばらつきがでたり、
虫がつきやすいことから、安定した収穫量・収益になりにくいことがあげられます。

収益をあげねばらならない農家にとってはチャレンジしにくいですが、
全国民が自然農法で家庭菜園をするようになったら、
人にも地球にも優しい野菜をつくる日本になれるのにと思ったりします。

それでは、次号をお楽しみに!

(分部 理恵)