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『 真価と進化 』

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2025.03.26号 VOL.276
大人の背中

こんにちは。株式会社シンカの分部と申します。

雪が降ったと思ったら、急激に暖かくなり、例年よりもはやい開花予想。
同時に、花粉を感じる刺激量が年々増しているような気がいたします。

春が短く、あっという間に夏がきそうですね。
日本の四季が二季化している、といわれているようです。
これまでの良さが失われつつあるように感じられて悲しい思いですが、
変化を受け入れ、新しい価値をうみだしていくタイミングとしたいですね。

それでは、『真価と進化 2025.3.26号』、最後までお付き合いください。


大人の背中


先日「大人になったらなりたいもの」調査結果が発表されました。
30年前の結果と比較をしてみました。

■小学生の「なりたい職業」ランキング
男の子
   【2024年】 / 【1994年】
1位:【会社員】 / サッカー選手
2位:【Youtuber】/ 野球選手
3位:【野球選手】/ 食べ物屋さん
4位:【サッカー選手】/お医者さん
5位:【ゲームクリエイター】/パイロット
6位:【公務員】 / 学者・博士

女の子
   【2024年】 / 【1994年】
1位:【パティシエ】/食べ物屋さん
2位:【会社員】  /保母さん
3位:【漫画家】  /看護師さん
4位:【医師】   /花屋さん
5位:【歌手・アイドル】/学校の先生
6位:【看護師】  /客室乗務員

Youtuberが、野球選手・サッカー選手を超える結果に。
そして、保母さんや学校の先生が下位へ・・・
と、時代の流れを感じるところですが、
男女ともに「会社員」が上位というのが意外です。

この結果をネガティブにとらえれば、現実的に将来をとらえており、
夢を抱きづらい世の中にみえているといえるのかもしれません。

一方で、ポジティブにみれば、リモートワークが普及し、
自宅で働く親の姿をみる機会ができたことで、会社員として働くイメージができ、
憧れを抱くこどもたちが増えたのかもしれませんね。
(こどもたちに尊敬されるみなさま、すばらしい!)


以前、仕事に悩む友人と「何のために働くのか」という話をしていた際、
「子供の頃、家では仕事の話をしない、という暗黙のルールがあった。
 理由はわからないが、おそらく父が仕事が好きではなかった。
 仕事の話をすると機嫌が悪くなるから、してはいけないという雰囲気だった。
 「働く」ということへのネガティブな感情が根幹にあるのはそれが理由なのかもしれない」
といっていたことが印象に残っています。
明確な理由がなくとも、雰囲気で感じ取り、
そしてそれが無自覚のうちに、自身の価値観になっていくということだと思います。


私の父は、仕事が大好きな人でした。
建設業界で設計の仕事に携わっていたのですが、現場が大好きな人。
自宅には、大きな三角定規など製図道具がたくさんあり、私の遊び道具になっていました。
そして、休日には会社につれていってくれて、勝手に職場見学をしていました。

誇りをもって生き生きと働く父の様子を肌で感じていたこと、
それが、自身の「働く」ことのイメージの根幹になっていたのだと、
いまになって気づかされます。ありがとう、父。

おとなたちがいきいきと楽しんで働くことが、次の世代へ、こどもたちへと、
自然と受け継がれていくものと思います。

あれやこれやと人のことを心配して不安になったり小言をいったりする前に、
まずは、我々自身が楽しむ。その背中をみせて、感じ取ってもらうことが大事ですね。


※第36回「大人になったらなりたいもの」調査結果(2025年3月11日:第一生命)
https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2024_059.pdf/

※過去16年の推移(2004年:第一生命)
https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2005_006.pdf/


編集後記


私のこどものころの夢は、
父の職業(設計士)ではなく、、、漫画家でした。笑

漫画が好きだったこと、そして絵を描くことが好きだったからなのですが、
面白い話を考えたり、魅力的なキャラクターを描くほどの創造性をもちあわせておらず、
年を重ねるにつれて、自身の意志で夢をあきらめた(=努力をやめた)という思い出があります。

少しでも近づきたくて、Gペンや原稿用紙、スクリーントーンを買い、
見よう見まねで、1枚の原稿用紙に、線を引き、下絵を描き、筆ペンで艶ベタをしたりと、
挑戦するも、全然うまくかけなかったことも、今となってはよい思い出です。
見守ってくれていた両親に感謝です。笑

それでは、次回もお楽しみに!

分部 理恵