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『 真価と進化 』

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2025.04.30号 VOL.281
自分の欲に向き合うということ

こんにちは。株式会社シンカの分部と申します。

このメルマガでは、幼少期や学生時代のことを取り上げることが多く、
社会人となってからの自身のことは、あまり書いてきていませんでした。

ゆっくりと自身を振り返る機会がなかったなと、ふと思いまして、
棚卸しをしてみました。
少しでも共感いただける方がいれば嬉しいです。

それでは、『真価と進化 2025.4.30号』、最後までお付き合いください。


自分の欲に向き合うということ


みなさんは、自分の「欲」に気づけていますか?

私自身、最近になってようやく自分のことで気づいたことがありますので、
これまでの社会人人生の歩みとともに、お伝えできればと思います。

・20代
刺激だらけの毎日で、後ろを振り返る暇がない日々を過ごしていました。
毎日が戦いで、傷だらけになっても前に進むしかない、逃げ場はない。
でも自分で決めた道、自分には負けたくない、との思いでくらいついていました。

最初の1~2年は、企業様の採用の業務支援を担当させていただいていましたが、
毎年、後輩がはいってくることで、自然の流れで先輩風を吹かせる立場となり、
次第に、社内の業務の標準化や、育成、新サービス開発のプロジェクトの一員になるなど、
業務の幅を広げる機会をいただくことが多かったこともありがたく、
周囲から期待されること、求められることの広がりとともに、
自分の成長を実感できることが、仕事のやりがいとなっていました。

がむしゃらに走ってきたし、それなりにやりきったなと、
思いあがった状態で、30代に突入します。

・30代
大きな転機が訪れます。
会社の状況ががらりと変わり、「営業」ミッションをもつことになりました。
入社後半年間、営業電話をかけまくっていたとき以来の営業ミッション。
これまで一度も企画書を書いたことがありませんでした。

自分にできる気もしないし、自信もない、という状態ではありましたが、
期待されることには応えたい、頑張りたい、という、
これまで自分を支えてきた感情が、背中をおしてくれました。

営業という役割が増えたことだけで、お客様との関係性のつくりかたや、社会情勢への情報感度、
ありとあらゆる必要情報・スキルが増え、考える幅が広がり、
これまでいかに視野が狭かったのか、ということをつきつけられ、
たかだか齢30歳で「やりきった」と思っていた自分が恥ずかしくなったものです。

そして、毎年のように組織体制を見直していた中、
求められるままに管理職となり、多くの部下をもつようになりました。

しかしながら、業績での成果、社員の育成や離職など、さまざまな問題が起こりました。
やるしかないから、との思いでそれらの課題に対して悪戦苦闘していましたが、
うまくいかないことばかりで、結果につながらず、大変に苦しい日々でした。

でも、組織にとって致命的だったのは、私が方針をきめられない、ということでした。
管理者として方針を考えなければいけない、でも自信がない、自分がそれをやりたいのかどうかもわからない。
そんななかで、無理やり掲げた言葉に、人はついてこないということは誰でもわかります。
分かっていても、どうしたらいいかわからないと、もがいてる状態は、
私だけでなく、組織にとって不幸でした。

その後、役職を下り、自分が一人の担当として、お客様をご支援する立場となりました。
周りに気持ち的に依存をしないこと、
そしてお客様に価値を感じていただけるよう自分で考えて、自分で行動すること。
迷惑をかけるのではないか、失敗するのではないか、など考えることを辞めたら、心が軽くなり、
自分らしく頑張ればいいんだ、と吹っ切れた思いでした。

同じタイミングで、会社の人事制度がよりプロフェッショナルファーム型へと変わったことで、
相乗効果となったと思います。


長々と、私の半生にお付き合いをいただき、ありがとうございます。

子どものころから、「期待にこたえたい」というのが頑張る動機の源泉となることが多かったです。
母からも、「欲のない子だね」といわれていました。
無意識に「欲」をもつことは恥ずかしいと思っていました。
どこかで、母の言葉の呪縛みたいなものもあったのかもしれません。

それが分かっていたので、これまでは、自分のいる環境の選択だけは、大事にしていました。
自分が怠慢にならない、成長できる環境かどうか。

でも、そもそも動機の源泉を周囲に依存していたからうまくいかなかったんですよね。
結局、足りなかったものは、自分自身の「欲」だったのだなと、
いまようやく、分かってきたような気がしています。


みなさんにとっての頑張る動機の源泉となる「欲」は、何でしょうか?
ぜひ、今度教えてください。

編集後記


40代になってようやく、肩の力が抜けた状態で新しいことに挑戦できる、
という心身ともにバランスの取れた状態を得られています。
心が整ってきたいま、これからは、身体の衰えとの闘いかもしれません・・・笑
生きるって大変!でもそれが楽しいですね。

それでは、次回もお楽しみに!

(分部 理恵)