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『 真価と進化 』

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2025.10.01号 VOL.303
食わず嫌いはもったいない

こんにちは。株式会社シンカの稲村と申します。

先日、NHKの擬人化ドラマ「被告人ブロッコリー ~原告カリフラワー~」を観て、
ふと昔の記憶がよみがえりました。

子供のころ、ブロッコリーが苦手でした。あのゴリゴリ・モソモソした食感が
どうにも受け入れられず、食卓に並んでも手を伸ばすことはありませんでした。
しかも当時は、カリフラワーの方がメジャー。ブロッコリーは見た目も食感も
似ていると思い込み、避け続けていたのです。

そんな私がブロッコリーと再会したのは、高校生のころ。友人宅で出された
おしゃれな料理の中に、堂々と鎮座するブロッコリー。
これは食べなきゃダメなやつだ…と覚悟を決めて口に運ぶと、驚きました。
「お、おいしい!」カリフラワーとはまったく違う食感と風味。
それ以来、ブロッコリーは自分でも買って料理するようになりました。

そして今、ブロッコリーは2026年4月から「指定野菜」に追加されることが
決定しました。これは1974年のじゃがいも以来、実に50年ぶりの快挙。
栄養価の高さはもちろん、筋トレ食材としても注目され、
コンビニでは鶏むね肉とセットの冷凍食品まで登場しています。

こんな食材を食べられていなかった世界線があったかと思うと、大袈裟ですがぞっとします(笑)

思えば、ナスも同じでした。うちではナスといえば漬物で、そのキュキュッ
とした食感が苦手で敬遠していたのですが、
ある日、バイト先の事務所で出されたナスの煮びたしを食べてみたら…
「あれっ、おいしい」。どうやら苦手だったのは、漬物に使われる
ミョウバンの収れん作用だったようです。

今では、ブロッコリーもナスも、冷凍庫に常備しているほどの定番食材。

きっかけは、誰かの「おもてなし」でした。
そして一歩踏み出した「勇気」が、食の世界を広げてくれました。

食わず嫌いは、もったいない。
もしかしたら、あなたの「苦手」は思い込みかもしれません。
次に誰かがすすめてくれた料理は、ちょっとだけ勇気を出して食べてみませんか?

ちなみに、冒頭のドラマ、ちょっと気になっている方もいらっしゃるかと思います。
かつて添え物の主役だった妹カリフラワーが「人気者の座を奪われた!」と、
姉ブロッコリーを訴えるというもの。なすびも傍聴しています(笑)
最後は「もっと自信を持って」と姉ブロッコリーが妹カリフラワーを鼓舞。
驚きの展開で最後は和解するのですが、私も一緒になった冷凍食品ならば
今では買うようになっていることに気付きました。
私の場合、セロリなどもそうですが、単品では苦手気味でも、
何かと組み合わせると好きという事もありますね。

10月4日(土)に再放送されるようなので、気になった方はどうぞ…。


編集後記

食わず嫌いだった食材との再会は、何も若い頃だけの話ではありません。
お酒を嗜むようになってから、食べられるようになったものもたくさんあります。
たとえば、塩辛や焼鮭の皮。あの独特の苦みや塩気が、今ではお酒のお供として欠かせない存在に。

そして、山形の郷土料理「あけびの皮のはさみ焼き」。子供のころは苦いだけでなく
見た目も地味でピンと来なかったのに、今では大好物です。
今では旬の短さもあって、あけびを売っているのを見かけると必ず買ってしまいます。
あまり見かけないのですが…。それもそのはず、生産も消費もほとんど山形なのだそうです。

味覚は変わるもの。季節も変わるもの。
食欲の秋、せっかくなら「ちょっと苦手かも…」と思っていた食材にも、
もう一度チャレンジしてみませんか?
もしかしたら、あなたの“新しい好き”が見つかるかもしれません。

それでは、次回もお楽しみに!

執筆者プロフィール

株式会社シンカ
経営企画部
稲村祥子

山形県朝日町出身。東北大学経済学部経済学科卒業。
幼少期、実家が小さな旅館を営んでおり親が夜まで忙しかったこともあり生粋のテレビっ子。
ヘアメイク職(CS番組、各種CM、Vシネ版「呪怨」(助手)等)を経て、2001年に中途でシンカに入社。
当初はバックオフィス担当であったが、所属チームの何でも屋という立ち位置で様々な業務を担当。
中でも営業管理領域に力を入れ、営業数字管理の統一化をチームを超えて行い、
計上予定の確度向上、不採算案件の把握などに貢献。
現在は、全社の何でも屋として、経理や労務などの経営管理部門のあらゆる役割を一手に担っている。