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『 真価と進化 』

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2026.1.14号 VOL.317
悪役だけど好かれるバイキンマン

こんにちは。株式会社シンカの山内と申します。

先日、ぬいぐるみ売り場で、アンパンマンとバイキンマンの両方に
心ときめかせている娘を見て、
「バイキンマンも好きなの?いつも意地悪するのにどうして?」と聞いてみました。

すると「だって、バイキンマンもやさしいところがあるから!」
と、屈託のない回答。

それで思い出したのが、
「桃太郎の物語を、鬼の立場から考える」というお話です。
聞かれたことがない方は、イメージしてみてください。


鬼ヶ島には、家族で暮らす鬼がいました。
島には食べ物がなく、鬼は家族のために人間の村へ食料を探しに行きます。

村人たちは鬼を見て逃げ出してしまったため、鬼は仕方なく食べ物を持ち帰り、
代わりとして、鬼の島ではお金になる石を置いていきました。

村に戻った人間たちは、食べ物を奪われたと怒り、
やがて桃太郎が鬼退治に向かいます。

そのとき鬼ヶ島では、家族の誕生日を祝っていました。
突然襲われ、事情を説明する間もなく、鬼は「悪者」として討たれてしまいます。

鬼の家族は、「ちゃんとお金を置いてきたのに」と、ただ悲しむしかありませんでした。


正義と悪は、立つ場所が変わるだけで、簡単に入れ替わってしまうものです。

さらに最近、ミュージカル俳優の方の役作りのお話を伺い、
正義と悪の見方について、考えが一層広がりました。

その方は、役作りのときに
「自分とは違う誰かになろう」とはしないそうです。

そうではなく、もし自分がその人物になるとしたら、
自分とは何がどう違うのか。そのギャップを埋める条件は何か。

その条件がすべてそろったと仮定すると、
「それなら自分もその人物になれる」と考えられ、
自分のままで、その役を演じることができるのだそうです。

自分の中に、思っていた以上の可能性があることがわかるともお話されていました。

そして行き着く結論は、「自分と相手は、本質的には変わらない」ということ。

環境や立場、条件が違うだけで、
私たちは簡単に【鬼】にも【桃太郎】にもなりうるのです。


編集後記

ミュージカル俳優の方のお話は、先週末、飯能市名栗地区の古民家で
開催したイベントで伺いました。

人口約1,600人の名栗に、約30人の方が集まり、イベントそのものだけでなく
土地の空気や土を五感で感じていただけた時間でした。

Aliveを運営して5年。
「名栗にこんなに人が来てくれてありがたい」
名栗側の人間として、来場者への感謝を自然と感じている自分がいました。

自分のなかで、名栗は訪問する場所ではなく、帰る場所になっている。
そんな心地よい感覚の一日でした。

それでは、次回もお楽しみに!

執筆者プロフィール

株式会社シンカ
ディレクター
山内綾子

1984年北海道札幌市生まれ。筑波大学人間学類心理学専攻卒。2007年、新卒でシンカに入社。
上場企業への採用コンサルティングや、エージェント事業の立ち上げに従事。
自社の経営改革の過程で、従業員の立場から、人事制度刷新や中期経営計画策定を経験し、
「我がごと経営」というサービスコンセプトを立案。
現在は、自社の新規事業開発と並行して、中小企業向けの採用支援をはじめ、
総務業務の改善・事業計画策定・人事制度改革・新規事業の立ち上げなどを支援。
子育てをしながら、自社の宿泊施設がある地方と東京を行き来し、地域通貨の運営にも取り組む。