2026.09.24号
看板事業を手放して見えたもの(Vol.5)「本当の課題は何だったのか?」
こんにちは。株式会社シンカの元社員(現・業務委託)の武田と申します。
創業から30年の歴史のなかで、シンカの過酷な時代を経験し、今もなお、
第一線で挑戦を続ける社員と、当時を振り返る座談会を行いました。
激動のなか、社員はどのように感じ、どう行動してきたのか。
社員の当時のリアルな心境をメルマガにして、お届けします。
全5回に分けて配信しており、今回は最終回です。ぜひお付き合いください。
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【第四回 座談会 Vol.5】
<テーマ>
かつてシンカの看板事業だった自社開発の採用管理システム。
その看板事業を撤退するに至った背景と、手放して見えてきたものとは?
<メンバー>
田中 裕也(代表取締役社長)、山内 綾子(ディレクター)、分部 理恵(マネジャー)、
村井 一美(プロジェクトマネージャー) 聞き手:武田 圭(元社員)
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これまでの内容は、こちらからご覧いただけます。
Vol.1 「本当に会社を支えていたのか?」
https://www.shinka.com/mailMagazine/ml20260826.html
Vol.2 「なぜ勝てなくなったのか?」
https://www.shinka.com/mailMagazine/ml20260902.html
Vol.3 「手放す時の社員の想いは?」
https://www.shinka.com/mailMagazine/ml20260909.html
Vol.4 「お客様が感じていた価値とは?」
https://www.shinka.com/mailMagazine/ml20260916.html
前回は・・・
自社システムの撤退をお客様にお伝えしたときの反応や
社員が無意識に思っていたことを伺いました。
武田:実際に自社システムの撤退を決め、他社システムに切り替えてみてどうでしたか?
分部:そうですね。やはり最初は仕様を理解するっていう意味では大変でしたけど、
「いや~、さすがだな」って思う製品レベルでしたよ。敵ながらあっぱれ(笑)
村井:高級感漂っているな~って印象がすごかったです!(笑)
勉強会をやってくれたのもありがたかったですし、
サポートしてくれる人がいたので、設計も手伝ってくれてスムーズでした。
分部:これまでの自社システムと、他社のシステムではオプション機能の概念が違ったりで、
価格面での交渉などは発生したので、そのあたりは大変でしたけど、
でも、システム自体の移行はスムーズでしたね。
田中:みんなの様子見て、確信しましたよ。オペレーションミスが減りましたからね。
システム上でいろんなことが出来るし、使いやすい。判断してよかったなと思いました。
ぱっと見、ライバルみたいにうちは思っていたかもしれないけど、
はるかに上回るスキルと対応力、シンプルだけど色んなことに対応できるシステム。
相手から見たら、うちはとっくのとうにライバルではなくて、相手の方が遥かに上手でしたね。
ダメなシステムだったら、「田中さん、なんでこんなシステムに変えたんですか?」って
社員から声があがるけど、そんな声は一言も無かったですからね。
武田:田中さん、「看板事業の撤退」を振り返ると、どんな要素があったと思いますか?
田中:いろんな要素がありますけども、まず、経営陣が自社開発の採用管理システムを
看板事業だと勘違いしていることが問題でしたよね。経営陣のメッセージもあって、
何となく会社全体もそう思っている。でも、方針であって実態ではなかったわけですね。
客観的に「その事業は一体どうなのか?」と見ることが大事ですよね。
あとは、採算管理が全然できていなかった。だからこそ、実態を正確に捉えられず、
思い込みでやってしまっていましたよね。
当時の自分は、親会社からの独立を考えていたので、「とにかく利益を出さないといけない」
って考えていましたね。そしてみんなを楽にしたい。赤字のままだったら、赤字をカバーするために
みんながたくさん働かなきゃいけない、だからそんな状態は、絶対にやめたかったんです。
お客様については、全社ではないですが、訪問した際に「なんでうちを選んでくれてるんですか?」
って、実は聞いて回っていたんですよ。お客様からは、システムの話はほとんど出てこなくて、
「〇〇さんがよくやってくれていて~」とか、人の名前しか出てこなかったんですよね。
それである程度、お客様の温度感は感じてました。
もし仮に、自社システム撤退によって大量に失注したとしても、当時は燃え尽き症候群で
定期的に社員が辞めてしまっていたので、その時は新規採用をしなければいいのかなと。
利益が減ったなら減ったなりの体制でやればいいのかなと思っていました。
「売上規模をキープすることにこだわらない」って、決めていましたからね。
なので、売上至上主義の人には出来ないことだったのかなと思いますね。
武田:なるほど・・・。看板事業撤退の裏側には、客観的視点・採算管理の視点
・強い決意・顧客の把握・売上至上主義からの脱却など、あらゆる要素があったのですね。
撤退したからこそ、今のシンカらしい価値も浮き彫りになったように感じました。
今回も、振り返っていただき、ありがとうございました!
編集後記
田中さんの「とにかく利益を出さなきゃいけない」「社員を楽にしたい」
そういった強い想いがあったことが重要だとは思いますが、
とはいえ、会社全体の約6割の売上に大きく関わっていた自社システムを
撤退するということは、とても勇気がいることだろうと思います。
当時の田中さんは、今の私と同じ年齢くらい。同じ決断を私なら出来たのだろうか?と考えてしまいます。
だからこそ、今回の座談会で印象的だったのは、
その決断が勢いではなく、採算やお客様の状況を見ながら進められていたことでした。
出来る限り確実に事が進むよう、一つひとつ判断されていたことが伺えます。
売上だけに目を向けず、実態をしっかり把握して、先を見て進むことが大事なのかもしれません。
全5回でお届けした、「第四回 座談会」でしたがいかがったでしょうか?
来週は、通常のメルマガ配信となりますが、今後、また定期的に
別のテーマで座談会の内容をお届けしたいと思います。次回もお楽しみに!
執筆者プロフィール
シンカ元社員(現在は業務委託でシンカの仕事を一部請け負う)
武田圭
1991年生まれ。秋田県湯沢市出身。地元商業高校を卒業後、新卒で都内の鉄道会社へ就職。
転職経て、2016年に株式会社シンカへ入社。企業の採用支援アウトソーシングを中心に担当。
お客様に寄り添えるシンカの仕事にやりがいを感じていたものの、
夫婦での長年の夢であった世界一周旅行へ旅立つため、シンカを退職。
244日の旅を終えた後、課題先進県の地元秋田で地域創生の一助となれるよう
地域密着型の旅行会社を創業し、日々奮闘している。
秋田県湯沢市からのフルリモートで、シンカの仕事を一部請け負っている。